「リテーナーをなくしたら、すぐに歯が動いてしまうの?」「現在使っているものとは別に、予備も作っておいた方がいい?」と不安に感じる方は少なくありません。
矯正治療後の歯並びを維持するために欠かせないリテーナー。しかし、毎日使うものだからこそ、紛失、破損、変形、摩耗などによって突然使えなくなる可能性があります。
なぜリテーナーを使えない期間を作らない方がよいの?
矯正装置を外した直後の歯は、周囲の骨や歯周組織がまだ十分に安定していません。そのため、歯には元の位置へ戻ろうとする「後戻り」が起こる可能性があります。
リテーナーは、矯正治療で移動させた歯を現在の位置に保持し、整えた歯並びの安定を支える装置です。紛失や破損によって装着できない日が続くと、再作製品の完成前に歯並びが変化し、新しいリテーナーが合いにくくなる場合があります。
使えなくなったときは「数日くらいなら大丈夫」と自己判断で放置せず、矯正治療を受けた歯科医院または作製元へ早めに相談しましょう。
予備のリテーナーを持つメリット
予備のリテーナーは、現在使用している装置が突然使えなくなったときの代替品です。主なメリットは次のとおりです。
- 紛失したときに、すぐ装着を再開しやすい
- 割れや変形が起きたときの空白期間を減らせる
- 旅行・出張中のトラブルに備えられる
- 新しいリテーナーが完成するまでの代替品になる
- 摩耗や劣化を見つけたとき、早めに交換できる
- 再作製の手続きに慌てずに済む
ただし、予備があれば後戻りを必ず防げるわけではありません。現在の歯並びに適合していること、変形しないよう正しく保管されていること、指示された装着時間を守ることが前提です。
予備を用意した方がよい人
矯正治療を終えて間もない方
治療終了直後は歯並びがまだ安定しておらず、長時間の装着を指示されることがあります。この時期に紛失すると装着できない期間の影響を受けやすいため、担当歯科医師に相談したうえで早めに予備を準備すると安心です。
旅行や出張が多い方
ホテル、飲食店、飛行機など普段と異なる環境では、置き忘れたり、ティッシュに包んだまま捨てたりするリスクが高くなります。自宅用と携帯用に分け、持ち運ぶときは丈夫な専用ケースへ入れましょう。
過去に紛失・破損したことがある方
同じ状況が再び起きる可能性を考え、予備と携帯用ケースを用意しておくと安心です。ペットがいる家庭では、ケースに入れたうえで手の届かない場所に保管してください。
歯ぎしりや食いしばりがある方
強い力が加わると、リテーナーが摩耗したり、ひびが入ったりすることがあります。ただし、一般的なリテーナーと歯ぎしり対策用のナイトガードでは目的や設計が異なります。摩耗が早い場合は歯科医師へ相談してください。
以前の矯正歯科へ通いにくい方
引っ越し、転勤、閉院などで以前の矯正歯科へすぐ依頼できない場合、交換に時間がかかる可能性があります。問題が起きる前の準備が役立ちます。
予備を作るタイミング
現在の歯並びが安定し、使用中のリテーナーが問題なく装着できているときに作るのが基本です。
- 矯正治療終了後にリテーナーを受け取るとき
- 夜間装着へ移行する前後
- 現在のリテーナーに軽い摩耗が見つかったとき
- 長期旅行や海外出張の前
- 引っ越しや転院を予定しているとき
- 再注文に利用できる歯型データが残っているとき
同じ歯型から使用分と予備を作ると、将来あらためて歯型を取る手間を減らせます。ただし、完成した予備は保管したままにせず、一度装着して、最後まで入るか、大きな浮きや強い圧迫がないかを確認しましょう。
現在のリテーナーが入らない、強く痛む、歯並びが変わっている場合は、予備を作る前に歯科医師へ相談してください。リテーナーは原則として現在の歯並びを保持する装置であり、後戻りした歯を積極的に元へ戻す矯正装置ではありません。
予備も定期的に確認しよう
予備を長く保管している間に、歯並びが少しずつ変化することがあります。数年後に初めて取り出した予備が、現在の歯に合わない可能性もあります。
定期的に状態と装着感を確認し、次に該当する場合は無理に押し込まず、使用を中止して歯科医院へ相談してください。
- 最後まで入らない、大きく浮く
- 強い痛みや一部の歯への強い圧迫がある
- 歯ぐきに食い込む
- 装着後も痛みが続く
- かみ合わせに違和感がある
- リテーナー自体に変形・ひび・穴がある
予備の正しい保管方法
丈夫な専用ケースに入れる
裸のまま置くと、落下、踏みつけ、荷物による圧迫、ペットによる破損につながります。通気性のある専用ケースに入れ、置き場所を決めておきましょう。
高温になる場所を避ける
樹脂製のリテーナーは熱で変形するおそれがあります。直射日光の当たる窓辺、夏の車内、暖房器具の近く、浴室、食器乾燥機、熱湯がかかる場所には置かないでください。
清潔にして、十分に乾燥させる
使用後の装置を汚れたまま保管すると、におい、着色、細菌の繁殖につながります。指定された方法で洗浄し、十分に乾燥させてから収納します。研磨剤入りの歯磨き粉や強い薬品は材質を傷めることがあるため注意しましょう。
紛失・破損したときの対応
紛失した場合
- 矯正歯科または作製元へ早めに連絡する
- 予備にひび、変形、汚れがないか確認する
- 適切な方法で洗浄し、ゆっくり装着する
- 浮き、痛み、強い圧迫があれば使用を中止する
古いリテーナーが残っていても、現在の歯並びに合うとは限りません。かんで無理に押し込むことは避けてください。
壊れた場合
ひび、割れ、穴、鋭い縁、ワイヤーの脱離などを見つけた場合は、市販の接着剤などで自己修理しないでください。わずかなずれでも形が変わり、歯へ不適切な力が加わる可能性があります。固定式リテーナーのワイヤーが外れた場合も、早めに歯科医院へ相談しましょう。
自宅で予備を作れるTeethclean
専用キットで自宅から歯型を採取し、オーダーメイドの透明なリテーナーをご自宅へお届けします。登録済みの歯型を利用できる場合は、再注文時の歯型の取り直しも不要です。
リテーナーを確認するTeethcleanは、現在の歯並びが安定しており、通院せず交換用・予備用のマウスピース型リテーナーを用意したい方の選択肢です。一方、リテーナーが入らない、強い痛みがある、歯並びやかみ合わせが変化した、虫歯・歯周病が疑われる、固定式リテーナーが外れた場合は、注文前に歯科医師へ相談してください。
まとめ|「装着できない期間」に備えよう
予備のリテーナーはすべての方に必須ではありませんが、紛失や破損が起きたときの空白期間を減らし、矯正後の歯並びを守るための有効な備えになります。
予備は、現在の歯並びに合うものを適切に保管し、定期的に状態を確認することが大切です。紛失や破損が起きてから慌てるのではなく、現在のリテーナーを問題なく装着できているうちに、交換用・予備用を準備しておきましょう。